オーダーメイドに役立つ造形豆知識

造形工房四次元(株)のホームページをご覧いただきありがとうございます。
造形をオーダーメイドする際に役立つ豆知識を2、3分程度の動画で解説しています。
ご注文前の、ふとした疑問にお答えします。毎月1投稿掲載中。

目次
  • 型とは?造形屋が2分で解説
  • FRPとは?造形屋が3分で解説
  • いくらぐらいかかる?概算見積りのポイントを2分で解説
  • 立体看板の魅力とお客様のご感想概算見積りのポイントを3分で解説
  • 塗料のこと・どんな塗料を使ってる?概算見積りのポイントを3分で解説
  • FRP造形のメンテナンスと補修造形屋が2分で解説
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この動画の内容▼
造形業界では当たり前のように使われている「型」とは?
分かるようでわからない「型」ってどんなもの?を2分で解説!

・FRP造形における「型」とは?
 なぜ型取りするの?
 素材と特長
・簡易型と量産型とは?
 場面で使い分ける「型」
               

「造形屋さんに発注するってなんだか難しそう...」
そんなあなたの、ふとした疑問・質問に造形屋さんがお答えします!
今日のテーマは『型』
FRP造形の製作で使われる「型」とは、そもそも何なのでしょうか?
プロの造形屋さんに質問してみましょう。

Q1.わかるようでイメージしづらい 『型』とは 一体どのようなものなのでしょうか?

A. 製品になるものを、逆の形に置き換えたものです。
例えば、たいやきを焼くときに使う型をイメージするとわかりやすいかもしれません。
「型」は製品の形状によって素材を使い分けます。
弊社ではシリコン、FRP、石膏、スチロール、PLAなどの素材を使って型を作ります。
型を使うメリットとして、製品の中が空洞になり、軽量化できたり、内部に金物を仕込んで加工することができるようになります。

Q2.「簡易型」と「量産型」の違いを教えてください。

A.簡易型は、完成品が1~2個の時に使います。
簡易型にするメリットは、若干価格を抑えることができます。

量産型とは、製品の数が多い場合に使います。
メリットは、FRP型の場合でいうと、型をメンテナンスしながら使えるという事です。
また数を多く複製することで、製品の単価を抑えることができます。
とはいえ、一つの型で量産できる限度があるため、一つの型で無限に製品ができるというわけではありません。
最近では「型」を使わずに、3Dプリンターで製作する方法もあります。
ご注文内容の用途や形状によって、適したものをご提案しています。

他にも造形屋さんに聞いてみたい事があれば、コメントからご質問をお寄せください。


この動画の内容▼
造形屋が立体を作る際に使用する、FRP(エフ・アール・ピー)とは?を3分で解説!

・FRPとは?
・FRPの歴史
・FRPの種類
・製法
・適した用途とは?
・適さない用途とは?

●造形屋が立体を作る際に使用する、エフ・アール・ピーとは?
というテーマでお話します。

エフ・アール・ピーは、 Fiber Reinforced Plastics、日本語では「繊維強化プラスチック」といいます。
プラスチック樹脂にガラス繊維などの強化材を混ぜることで強度を強めた素材のことです。
軽量性・衝撃吸収性があり、サビや腐食が出にくいという特徴があります。

FRPの素材は1944年ごろからアメリカの軍需部門で開発が開始され、1955年ころにはアメリカのディズニーランドで遊具関係に利用されていたようです。
(出展:強化プラスチック協会編「基礎からわかるFRP-繊維強化プラスチックの基礎から実用まで-)」

●FRPは色々な種類があるのですか?
はい。代表的な繊維強化樹脂としてGFRPとCFRPが挙げられますが、その他に様々な化学繊維を強化材にしたものがあり、NFRPなど天然繊維を使ったFRPなどもあります。

中でも私たち造形屋が使用するのは主にGFRPというガラス繊維を強化材に使うもので
プラスチック樹脂単体よりもガラス繊維で強度が増すことでしなりができて割れにくくなるという特徴があります。

●製法:
様々な製法がある中で、弊社ではハンドレイアップと呼ばれる手積み積層方で製作しています。
多品種少量生産や大型の製品の成型ができます。また部分的な補修が可能であることもメリットです。
金属部品をインサートした造形にも対応できます。

●用途:
ガラス繊維を使ったGFRPでは造形製品の他にも浴室ユニット、船舶などがあり、炭素繊維を使ったCFRPでは航空機、自動車、タンクなど様々な用途で用いられています。

●FRPが適しているのは、どんな場面?
弊社が製作している造形では、屋外設置向けのものや、30cm以上の大きな造形、耐久性や強度が必要とされる場面ではFRP造形をご提案しています。

●一方FRPが適していないものは?
耐火性を必要とする場所にGFRPは適しません。プールや池などの水中でも不可能ではありませんが注意が必要です。

●造形工房四次元では、皆さまからのご相談内容に合わせてプロの造形屋がぴったりのご提案をしています。
こんなもの作れるかな?という個別の案件のご相談は、お問合せフォームからどうぞ。


この動画の内容▼
よくある質問ナンバーワンの
「だいたいいくらくらいかかりますか?」
オーダーメイド造形のご注文が初めての方に回答がスムーズになるワンポイントアドバイスを2分で解説!

【2分で解説!】
・すぐに値段はわからないの?
・概算でも見積りに日数がかかるのはどんな時?
・概算見積りがスムーズになる情報とは?

オーダーメイド造形でよくある質問ナンバーワンは
概算で金額が知りたいというご質問です。

この質問、実は答えが難しい質問ナンバーワンでもあります。
なぜならば、弊社がご注文をいただくオーダーメイド造形はほとんどが一点もののため、大きさが同じでも形や設置方法によって素材や製法変えて作るからです。

それでは、すぐに値段はわからないの?
というと、そうでもない時はあります。

弊社で金額提示がしやすいのは、

・大きさが30~100cm前後くらい
・製作数が1~数点のもの
・キャラクターもの、形状が複雑でないもの

こういったものは比較的早い時間でお答えが可能です。

では逆に、概算でもお見積りに日数がかかるのは?

・製作数が多いもの
・製作規模が大きいもの2m以上のもの

にはお返事まで数日程度お待ちいただいております。

これまでの話をふまえて、先にお伝えすると見積もりがスムーズになる情報を教えてください。

・大きさ
・数量
・形状のもとになるイラストやロゴ、またはイメージ画
・設置場所(屋内・屋外)の情報
・期間(イベント・常設)の情報

の情報があれば担当からお答えいたします。
HPからイメージに近い作品をお伝えいただくものわかりやすい方法です。

なお、すぐ知りたいというご連絡をいただいた時に、担当が不在の場合は、数時間から、場合によっては数日お待ちいただくことがございますので、ご希望の期限をお伝えいただくとできる限り間に合うようにいたします。

この動画の内容▼
造形屋に聞く豆知識シリーズ
今回は「立体看板の魅力」を歴史資料や実際のお客様の感想をもとにお届けします。

【3分半で解説!】
・大阪にはなぜ、巨大な立体看板が多いのか?
・江戸時代からある立体看板
・推し商品や、企業キャラクターを立体にしたい
・実例やご感想を交えた活用方法を知る

2020年の日経電子版の
“そもそも大阪にはなぜ、巨大な模型のような立体看板が多いのか。その謎を追ってみた。”という記事に
・文楽の人形にヒントを得た「くいだおれ太郎」は1950年に登場。
・巨大なカニの爪や目が動く「カニ道楽」は1962年に登場。
とあります。

また、大阪歴史博物館の資料によると

「大阪道頓堀では江戸時代から歌舞伎や人形浄瑠璃、狂言などの芸能が盛んであり、歌舞伎の『人形看板』が時代を超えて現代の「立体看板」に変化していったもの、と考察されています。

(資料:大阪歴史博物館展示模型 「角の芝居模型復元模型」)

このように立体看板の歴史は、芸能や町人文化とつながりの深い大阪の街で、400年間近くの間、脈々と続いています。

さて、時代は現代に戻り、
造形工房四次元によくある立体看板のお問合せでは
「お店の推し商品や、企業キャラクターを立体にしたい」というものがあります。

ここからは、実例やご感想を交えて活用方法を見てみましょう。

(【お客様】ジェラート店様(大阪府))

ご製作いただいたペンギン像は、ファンの方の投票の結果、
「ペン太」という名前が付けられ、ご来店のお客様にかわいがっていただいております。

(スタッフ)ペンギン好きのオーナー様で、作品を可愛がっていただいているよ様子は、インスタグラムの投稿から見ることができます。ペン太君が度々投稿に登場していて、情報発信に上手に活用されていらっしゃいます。

(【お客様】動物病院 (愛知県))
お問い合わせしたなかで一番対応がしっかりされていたのでお願いしました。
出来上がりの素晴らしさに感激しました。
制作中にも何度か途中経過の画像を送って頂き安心できました。
来院されるお客様にも大変好評で街のランドマークになりつつあります。

(スタッフ)動物病院の院長様が大切にされている古代エジプト像のバステト像をもとに巨大なレプリカを制作しました。
納品してから10年以上たっていますが、今でも病院の目印として活躍しているのでしょうか、Googleに写真が掲載されていました。

(【お客様】大学医学部付属病院 京都府)

固い素材のはずなのに、全体的にふんわりしているように見えて可愛らしく とても素晴らしい完成形と思います! データ修正など、色々とご配慮いただきまして本当にありがとうございました。

(スタッフ)こちらはご依頼者さまが制作した立体作品をもとに3Dプリンターで製作いたしました。
愛称がつけられて、病院に来院される患者様や関係者の方々がSNSで話題にしてくださっていました。投稿を拝見した私たちも嬉しくなりました。

オーダーメイドの立体看板は制作する私たちにとっても、どれも思い出深い作品になります。
ご依頼いただく方、それぞれの想い入れのあるものをカタチにして喜んでいただけることがなにより嬉しい瞬間です。

参考
大阪歴史博物館  https://www.youtube.com/watch?v=KNDSUt3p4jY

何故、道頓堀に巨大看板が集まるのか。道頓堀商店会に教えてもらった https://www.homes.co.jp/cont/press/rent/rent_00536/

大阪ミナミに立体看板集う エンタメの街、奇抜さ勝負
とことん調査隊
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO62986550U0A820C2AA1P00/



この動画の内容▼
造形のプロに聞く!塗料のこと どんな塗料を使ってる?
「どんな塗料を使っているの?」「長期間屋外に置いても大丈夫?」といったご質問をよくいただきます。
今回は造形屋が使う塗料について解説します。
【3分で解説】
・造形屋が使うおもな塗料の種類
・種類別特徴の解説
アクリルウレタン塗料
ラッカー塗料
水性エマルジョン塗料
・デザイナー・設計士様のカラーチャート
PANTONE、DIC、日塗工
・まとめ

私たちが使用する塗料はおもに
・車両用 アクリル・ウレタン塗料
・ラッカー塗料
・水性エマルジョン塗料
その他にも
・ラテックスや・メッキなどの特殊な目的で使われる塗料もあります。
今回は使用頻度の高い3種類の塗料についてご説明します。
【車両用 アクリル・ウレタン塗料】
対候性に優れ、長期間屋外に置いても美しい表面を保ちます。
2液反応型で作業性は少し落ちるので、コストも若干高くなります。
溶剤を使用するので塗装中や塗装したての時は溶剤臭があります。

【ラッカー塗料】
建築用の1液性の塗料です。
ウレタンよりは対候性や光沢感は劣りますが、屋内使用目的であれば美しい光沢に仕上げることが可能です。 こちらも塗装したての時は溶剤臭があります。

【水性エマルジョン塗料】
建築用の水性塗料です。塗装する表面が木材などの場合にもちいることがあります。溶剤臭がしないので 店舗の内装でアンティーク調に仕上げる場合などに使用します。
ご紹介した3種類の中では一番色の発色に劣るので、鮮やかな色彩を重視する場面には向きません。
※また全ての種類の塗料にいえることですが、使いたい色に合わせて調色するときは、パソコンの画面や印刷の色とは異なる場合があります。

その他、デザイナーや設計士の方からのご依頼で
カラーチャートを使用して色を決める場面があります。「パントーン」や「ディック」で色指定される場合もありますが、日本塗料工業会が隔年で発行している「塗料用標準色」という色見本帳の「塗料で再現できる色」から選ぶとより近い色味にすることができます。

今回のまとめ
・屋外・長期間設置・つやつやの光沢感ある仕上がりには、ウレタン塗料。
・屋内、短期間のイベント・コストを抑えたい場合などには、ラッカー塗料、水性塗料。
・アンティーク調(エージング)塗装、溶剤を使用できない場面には、水性塗料。
を選びます。
※当社実績による使用のめやすです。

皆さまのご使用目的に合わせて、適した塗料を使用しております。
今回は基本的な塗料の種類についてご紹介しました!

参考リンク:(一社)日本塗料工業会発行の塗料用標準色見本帳
https://www.toryo.or.jp/jp/color/color.html

この動画の内容▼
造形屋に聞く豆知識シリーズ
今回は「FRP造形のメンテナンスと修理ってどうなの?」といったよく聞かれる疑問にお答えしていきます。
【2分で解説!】
・FRP製品の日頃のお手入れはどうすればいい?
・部分的に補修できる?
・経年劣化したFRP造形を補修できる?
・取り外して補修するの?

今回は、「FRP製品のメンテナンスはどうすればいい?」
「過去に製作したものを補修できるの?」
といったよく聞かれる疑問にお答えしていきます。
Q.FRP製品の日頃のお手入れはどうすればいいですか?
 A.日々のお手入れには、乾拭きまたは水ぶきしてください。
それでも取れにくい汚れは、中性洗剤を水でうすめて拭き掃除してください。
研磨剤などが入っているものは艶がかわってしまうので使わないでください。

Q.壊れたところを補修できますか?
 A.はい。FRPは部分的に壊れても、傷ついた部分だけ作りなおして補修することが可能です。

Q.経年劣化した造形を全体的に補修することは可能ですか?
 A.例えば、遊具などで摩擦で塗装や樹脂がはがれてしまったものでも、表面を磨き、新たにFRPや塗料を塗り重ねることでまた使用することが可能です。

Q.取り外して修復しますか?
 A.取り外せるものであれば、工房に持ちかえって修復しますが、現地に設置したままの状態で補修することもあります。
補修する場所の状況に合わせて、ご提案します。

このようにFRPはメンテナンスしながら長期間使用することができます。
屋外に置いていた造形作品が、台風などで壊れてしまったといった時に補修した事例もあります。
部分的に補修した際は、補修した箇所との境目がわからないように、造形職人の小技を使って仕上げます。


新しい豆知識動画が更新されるとこちらに掲載します。

オーダーメイドに役立つ造形豆知識

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